引っ越し業者を選ぶポイントは、まずは「料金」であることは、言うまでもありません。
引っ越し料金は、業者によって大きく違います。
まったく同じ引っ越しでも、業者によって2倍ほども違うことがあります。
一括見積もりを活用し、かならず複数の業者に見積もり依頼をするのがおすすめです。
ただし引っ越しは、料金だけでは選べないことも事実です。
引っ越しは、大事な家財道具を業者のスタッフに預けます。
スタッフの荷物にたいする扱いが雑だと、大事な家財道具を壊されてしまうこともあります。
また引っ越しは、せっかくですから気持ちよくしたいもの。
引っ越し業者によっては、スタッフの礼儀がなっていないことがあります。
挨拶もろくにしないようなスタッフでは、夢ふくらむ新居への引っ越しなのに、気分が台無しになることもあります。
そこでここでは、きちんと仕事をしてくれる引っ越し業者を、どのように選べばいいかをまとめました。
応対の態度がよい業者を選ぼう
引っ越しスタッフがきちんと仕事をするかどうかは、実際のところは引っ越しをしてみないとわかりません。
でも事前にそれを、あるていど推し量る事はできます。
それが、「業者の顧客にたいする応対の態度」です。
引っ越し業者とは、業者を選ぶ際に
- メール
- 電話
- 営業マンとの面談
により、やり取りをすることになります。
その際の応対態度は、業者の信頼性を見極める大きな材料になります。
メール
一括見積もりをすると、基本的にはメールによって、業者からの見積が送られてきます。
そのメールが次のようなものの場合は、その業者は選ばないのがおすすめです。
- メールでの回答が他社に比べてとても遅い
- メールの書き方がぞんざい・乱暴
- メールに明確な料金が示されず、「料金は応相談」となっている
- メールの内容が「安さ」のみを強調している
また業者によっては、メールでの見積もり回答を希望しているにもかかわらず、営業マンがいきなり電話してくることもあります。
そのような業者は、強引な営業をかけられることがありますので、やはり選ばないのがおすすめです。
電話
一括見積もりをしたあとは、いくつかの業者に電話して、訪問見積もりを依頼します。
その際の電話の応対も、業者の信頼性を判断する上で大きなポイントとなります。
次のような場合は、その業者を選ぶのは見合わせましょう。
- 応対の礼儀作法ができていない
- 社内の連絡が悪くて電話担当者に見積り依頼の内容が伝わっていない
- こちらが質問したことに対して的確に答えない
- 電話担当から営業マンにかわるまで時間がかかる
営業マンとの面談
引っ越し業者の信頼性を計る上で、もっとも参考になるのが、営業マンとの面談です。
営業マンは、「会社の顔」ともいえる存在。
営業マンのふるまいの一つ一つが、その会社のあり方を示しているといっても過言ではありません。
引っ越し業者の営業マンが次のような場合には、その業者を利用するのはやめましょう。
- 営業マンの態度が悪い
- 営業マンの見た目が不快感を与える(服装、髪型など)
- 営業マンが、タバコのにおいなどで臭い
- 強引な営業をかけてくる
- 「いま契約すれば安くする」など即決を求めてくる
- 「契約するまで帰らない」など居座る
また営業マンと話してみて、特にこれといった不都合はなかったけれど、「どうもフィーリングが合わない」ということもあると思います。
営業マンは会社の顔ですから、営業マンとフィーリングが合わないということは、その会社とフィーリングが合わないということです。
フィーリングが合わない会社に仕事を頼むと、何かと問題が起こりがちです。
遠慮せず、断ってしまうことにしましょう。
見積書をよくチェックしよう
営業マンに訪問見積もりをしてもらうと、見積書をもらいます。
この見積書は、引っ越し業者の信頼性を見極める大きなポイントになります。
次のような場合には、その業者と契約するのはやめましょう。
見積もりの明細が書かれていない
見積書は本来、
- トラックの料金
- 作業員の料金
- オプション料金
などなど、個別の見積額が明記され、それを合算したものとして総額料金が記載されているものです。
ところが引っ越し業者のなかには、個別の見積額を明記せず、総額のみを書いた見積書を渡すところがあります。
そのような見積書では、見積もり料金の根拠がよくわかりません。
当日になり、予期せぬ追加料金を取られることがありますので注意しましょう。
見積書にこちらが話したことが書かれていない
引っ越しの見積書は、顧客だけでなく、引っ越しスタッフにも渡されます。
その見積書が、引越し当日には「作業指示書」となるわけです。
ですから見積もりの場で営業マンと合意したことは、見積書にすべて書かれていなければなりません。
- この荷物も持って行きますよ
- 2ヶ所に分けて降ろします
- この荷物はこちらで処分します
などなど、営業マンと確認しても、それが見積書に書かれなければ、スタッフには伝わりません。
信頼できる会社の営業マンほど、見積書には細かなことまで書かれるものです。
優秀な営業マンの場合なら、備考欄は、顧客と話したことが書かれて、真っ黒になってしまうほどです。
逆に、こちらと話したことが見積書に書かれていない場合には、注意しましょう。
引っ越し当日、営業マンと約束したことがきちんと果たされない可能性が高いです。
破損・紛失の場合の対応を質問しよう
引っ越し業者の信頼性を計る上で、「破損・紛失」の際の対応を質問することは有効です。
その際の返答が、引っ越し業者の体質を如実に示すからです。
「破損・紛失はありません」
「もし荷物が破損・紛失した場合にはどうなりますか?」の質問に、
「我社のスタッフは優秀ですから、破損・紛失はありません」
と営業マンが答えた場合、その引っ越し業者を利用するのはやめましょう。
もちろん引っ越しスタッフが優秀なら、破損・紛失のリスクは少なくなります。
でも決して、そのリスクがゼロになることはありません。
それを「破損・紛失はない」という業者は、ある意味「ウソをついている」といっても過言ではありません。
実際に破損・紛失が起こった場合、きちんとした対応をしないことが多いです。
「きちんと保証しますので安心です」
逆に、
「我社はきちんと保険に入っていますので、破損・紛失の際にはきちんと保証いたしますのでご安心ください」
と答える業者は、信頼してもいいと思います。
そのような業者は、まず破損・紛失の場合の保険に、きちんと入っていることを意味します。
また引っ越し業者が加入する保険には免責額があり、破損・紛失の場合には、業者も一定額を支払わなければなりません。
ですから業者は、できるなら保証をしたくないのが本音です。
それを「きちんと保証します」と言い切る業者は、引っ越しスタッフの質が高いことも意味します。
スタッフの質が高く、破損・紛失が少ないからこそ、きちんと保証できることになるからです。