刃物(包丁やナイフ)の梱包方法と処分する際の捨て方

引っ越しの荷解きのとき、危険な刃物を取り出す際にケガをすることがあるようです。それを防ぐためには、準備段階の丁寧な梱包が大切です。引っ越しを機に刃物を処分するときも、危険がないように責任を持って処分しなければいけません。そこで包丁やナイフの梱包方法と、ゴミとして処分する方法を説明します。

刃物(包丁やナイフ)の梱包方法

包丁もナイフも購入した時の箱があればそれに入れるのが一番です。しかし、毎日使うものはその都度箱に戻すこともないため捨てている家庭が多いのではないでしょうか。ナイフは鞘やキャップ付きのものはそれに入れてください。それ以外のナイフや包丁は以下のように梱包してからダンボールに詰めましょう。

準備するもの

  • 厚紙かダンボール
  • 養生テープかセロテープ
  • 赤の油性ペン

刃物の梱包の仕方

刃物の梱包は、包む時も出すときもケガをしないですむよう、なるべく短時間で作業をすませるのがコツです。安全で簡単な方法は、包丁の刃よりも長めに切った厚紙やダンボールを2つ折りにして、刃を中心に向けてはさみテープで留めます。つまり厚紙で包丁やナイフの鞘を作るイメージです。

鞘から勢いよくすっぽ抜けないように、折り目以外の空いている面をテープで塞ぎましょう。厚紙に大きく赤ペンで「キケン」、「包丁」などと目立つように書いておいてください。

作業時の注意点

厚紙やダンボールを切るときは、横幅は包丁の柄が見えるように調整してください。柄が見えていればすぐに包丁やナイフと気づくことができ、慎重に扱うためケガが防げます。厚紙がなければ、新聞紙を何枚か折って使うか雑誌のページを切り取るか牛乳パックなどで代用できます。

使うテープは粘着力の弱い養生テープかセロテープが無難です。粘着力が強力なガムテープは、はがすときに余計な力が入り危険を伴うことがあるため避けてください。貼る前に、あらかじめテープの端を内側に短く折り返して、つまみを作ると剥がしやすくなります。

荷解きは自分でやるから自分さえ分かれば良い、と荷造りをする人もいますが、引っ越し疲れで熱を出したり寝込んだりすると、身内や知人が手伝いに来ることがあるかもしれません。念のため危険がないように工夫しておくことをおすすめします。

ダンボールに入れる際も、調理器具や他の小物の一番上に包丁を乗せるようにしましょう。ダンボールにこまごまとしたものと一緒に包丁を入れると、運搬中に奥に紛れ込んでしまい、危険物であることに気づきにくいためです。

ダンボールを開けてすぐに「包丁」と気づけるとケガが防げます。もちろん、ダンボールの上や側面にも赤ペンで大きく「包丁、キケン」と分かるように書いておいてください。

小さな子どもがいる家庭では、ガムテープを剥がすのを面白がって子どもが次々に開けてしまうことがあるかもしれません。そのときに一番上に包丁があるのは危険と思われる場合は、包丁やナイフやキリなどの危険な刃物はまとめて缶や小箱に入れて、ヒモを十字がけにしてきつく固結びで結ぶなどして子どもがすぐに開けられない工夫をしておきましょう。

もちろん包丁やナイフに限らず、危険物の入ったダンボール箱は子どもの手の届かないところに置いておくのが最善です。

不要な場合の処分方法

引っ越しを機に切れ味の悪くなった包丁や、使いづらくて出番のない包丁が見つかる人もいるでしょう。出番がないことがわかっていても、どう捨てたらよいかわからず、ずっと持ち続けている人もいるかもしれません。しかし、仕舞うスペースにも限りがあるため、引っ越し前に正しい方法で処分することをおすすめします。

自治体では回収作業員の安全確保のために、決められた規定がありますのでそれを守ることが大前提です。紙などでグルグル巻きにしない、透明袋に入れる、柄を包まないなど独自の規定に分かれているため、必ず住んでいる自治体の公式ホームページで最新の情報を調べましょう。

自治体で配布しているゴミの捨て方ガイドブックのような資料にも正しい処分の方法が記載されているはずです。処分の方法は基本的に、準備するものも包み方も上記の梱包方法と同じで構いませんが、そこまで手間ひまかけたくない場合、かける必要が無い場合は以下を参照してください。

準備するもの

  • 新聞紙
  • ガムテープ
  • 赤の油性ペン
  • 金属ヤスリやコンクリートブロック

刃物の包み方

包丁やナイフの刃よりも長く切り取ったガムテープを2枚用意し、1枚は粘着面を上に向けて置き、その上にそっと包丁やナイフの刃が十分に内側に収まるように乗せ、さらにその上からガムテープを被せて貼る方法です。テープは上から静かに抑える程度で構いません。左右に丁寧に貼り合わせようとすると刃先に指が当たるため危険です。

それでも不安な人はその上から必要な箇所だけ新聞紙で巻いても良いでしょう。全体を紙で覆ってしまうと包丁と気づきにくいためNGとする自治体があります。多くは、包丁とわかるようにしておき、さらに透明ゴミ袋に入れて袋に赤ペンで「刃もの キケン」と書く方法が多いようです。

念のため刃をダメにしてから捨てる方法もあります。牛刀など刃の切っ先が尖っている部分や刃全体を、金属ヤスリや表面がデコボコしたコンクリートブロックなどに直角に当ててこすりつけ、鋭利さをなくす方法です。

強い力が加わると刃が折れることもあるためくれぐれも注意して行ってください。軽い力でノコギリを引くように前後にこする程度で構いませんし、そこまでする必要もないとは思いますが、ゴミ集積場から持ち去りなどがある場合は用心のために対策しておいても良いかもしれません。

分別も自治体により異なる

自治体の回収も、不燃ゴミ、普通ゴミ、家庭ごみ、金属ゴミなどさまざまです。ごみ処理施設の焼却炉の能力により燃えるゴミで処分できるところもあるようですが、まだまだ不燃ゴミで回収される地域が多いようです。

捨てるのに忍びないときは

低価格の普及品の包丁が増えたせいか、昔ながらの砥石で包丁を研ぐ姿を見たことがない人は、切れ味が悪くなると買い換えるものと思っている人もいるかもしれません。

しかし、柄や重さがしっくりと自分の手に馴染んだ包丁は、少しばかり切れ味が悪くなったからといってみすみす捨てるのはもったいないですよね。砥石やシャープナーという簡単な研ぎ器もあります。

自分でやる自信がなければ、刃物研ぎ屋、刃物修理店などをインターネットで探して依頼するのも良いでしょう。家庭用包丁なら1,000円前後で研ぎ直してくれるため、新しいものを買い換えるより安くすみ、新品同様の切れ味が蘇りますよ。

まとめ

荷解きは、荷造り時に比べると簡単な作業のため、ともすれば慣れて雑になったり不注意になったりすることがあります。そんなときこそ刃物でケガをしやすいため、ハッキリと「キケン」であることが一目瞭然でわかるようにしておくことが大切です。

ゴミとして処分する際も、各自治体で決められた方法を調べて間違いのないように、自分が捨てた刃物で周囲の人が危険な目に遭うことがないようにくれぐれも気を付けてください。

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