引っ越し荷造りの手順とダンボールへ詰める際の注意点

引っ越しと言えば荷造り作業は切っても切り離せません。資金的に十分に余裕がある人なら全部やってもらえるおまかせのパックを使うこともできますが、ただでさえ引っ越しをするといろいろと物入りなので、できるだけ安くすませたいですよね。

そうなると、荷造りは自分でするしかありません。あふれかえる荷物にげんなりしてしまう前に、しっかり計画を立てて荷造りしましょう。ここでは引っ越し荷造りの手順とダンボールへ詰める際の注意点について紹介します。

引っ越し荷造りの手順

引っ越し作業をテクニカルに考えてみると、旧居でも新居でも困らない生活ができることが第一です。つまり、すぐに必要なものは最後に荷造りして最初に荷解きし、当面使わないものから荷造りしていきます。

資材を準備する

梱包に必要なダンボールやテープ類を準備します。引っ越し業者でもらえることもあります。自分で調達する場合は近所のお店などでもらってくれば無料です。ただし、できればスーパーマーケットは避けてください。一度でも濡れたダンボールは強度が落ちているので、引っ越しには使えません。

その点、ダンボールが濡れている可能性が低いドラッグストアは狙い目です。特にペットボトルや洗剤など、重いものが入っていたダンボールは強いのでおすすめです。その際、トラックに積み込むことを考えてなるべく同じ大きさのダンボールをもらってくるようにしましょう。また、あまり大きいものは引っ越しには不向きです。

わざわざ自分で持って帰ってくるのがつらいなら、ネットで購入するのが楽です。

必要なダンボールの量の目安

荷物の量は人それぞれなので一概には言えませんが、だいたい単身ならダンボール10〜20枚、2人なら20〜30枚、4人家族なら50〜80枚くらいでしょうか。これはあくまでも目安なので、少し多めに準備をしておきましょう。当然ガムテープもです。

ダンボール置き場を確保する

荷造りしたダンボールを置く場所をまず確保します。部屋数があるなら、一部屋を空っぽにしてそこに積めるようにし、ワンルームならどこかワンコーナーをダンボール置き場にします。最初にスペースをあけて掃除をしましょう。

引っ越し業者はプロなので床に置いたダンボール箱を苦も無く持ち上げますが、もし荷造りしたダンボールを自分で移動する可能性があるなら、スノコなど下に何か置いたほうが楽です。

使わないものから荷造りを始める

引っ越しが夏なら冬物家電や冬服から、冬なら夏物など、今すぐに使わないものから荷造りしていきます。他にも本やCDなども別になくても困らないので、先に荷造りしてしまいましょう。

バランスを考えて積んでいく

洋服など軽くて安定性のないものを入れたダンボールの上に重いものを入れたダンボールを積んでしまうと、崩れる元になります。重いものは下、軽いものは上、と覚えておいてください。また、割れものが入ったダンボールは別によけておいたほうがいいでしょう。

ダンボールへ詰める際の注意点

箱詰めをする際にもコツがあります。無計画にポンポン突っ込んでしまうと、後で荷解きの時に泣きを見ることになりますよ。

ダンボールのサイズを考える

大きいダンボールには軽いものを入れます。洋服や布類などですね。食器や本など重いものは小さいダンボールに入れてください。大きなダンボールに重いものを詰めてしまうと、底が抜けるおそれがあります。

蓋が平らにならないほど詰めない

ぱんぱんにものを入れてしまうと、ダンボールの横がぼこっと出っ張ってしまったり、蓋が浮いてしまうことがありますが、これは荷崩れの原因になるのでNGです。また、ダンボールが変形してしまうとすっきりとトラックに積み込むことができません。

もう一つダンボールを用意する

引っ越しの荷造りを始めると「これは使うかしら」といちいち考え込んでしまって作業が進まない人もいます。しかし、引っ越しにはそんなに悠長に時間をかけて考えたり、思い出にふけったりしている時間はありません。

とりあえずもう一つダンボール箱を用意して使うか使わないかわからないもの、持っていくかどうかその場で決めきれないものに関してはその中に放り込んでいきましょう。後から改めて考えれば捨てていいものと悪いものの区別もつきやすくなります。どうしても踏ん切りがつかなければそのまま蓋をして持っていきましょう。

部屋ごとにダンボールを分ける

基本的にダンボールは新居の必要とする部屋に運び入れてもらいますから、当然中に入れるものもその部屋で必要なものごとにします。子どものものなら子ども部屋に入れてもらうので、子どものものだけを入れてダンボールには行き先がわかるように番号を振ったり、「子ども部屋」と書いておきます。

ダンボールにナンバリングする

荷造りが終わったダンボールには必ず通し番号を振っておきましょう。そして何番のダンボールにはどこの部屋のものが入っているかをメモしておきます。

というのも、一つの引っ越しで一台のトラックを使うチャーター便ならいいのですが、何軒かの引っ越しをまとめる混載便など途中で荷物の積み替えがある場合には荷物が引っ越し業者の作業中に行方不明になることもないとは言えないからです。

ナンバリングしてないと、箱が一つ二つなくなってもすぐには気づくことができないかもしれませんし、何がなくなったのかもわからないですよね。そうなると業者への連絡も遅れ、迷子になった荷物を取り戻すのに時間がかかってしまいます。

隙間になんでも詰め込まない

家の中にちょっとでも隙間があったらそこに何かを入れないと気がすまない「収納名人」にありがちなミスです。詰めたダンボールに少し隙間がある場合、なんでもそこに入りそうなものを突っ込む人がいますが、これは引っ越し後の大トラブルの元です。

たとえば、「本を入れたダンボールに細い隙間があるからそこにお箸を縦に差し込んだらぴったりはまった!」なんて悦に入っていたら、いざ新居に引っ越して食事をしようとしたら「お箸がない!」と探し回ることになります。人間の記憶力はそこまで良くないので、何をどこに入れたかなんていちいち覚えていられません。

すぐ使うボックスを用意する

本やCD、季節はずれの服などはすぐになくても困りませんが、中にはないとその日から生活に困ってしまうものもあります。こういったものはわかりやすく一つの箱にまとめ、すぐに荷解きできるようにわかりやすい場所においてくれと作業員に伝えておきましょう。

すぐ使うボックスの中身

その名の通り、新居で初日に必要になるものを入れます。意外と盲点になるものもあるので、注意してください。

着替え

引っ越し作業中に汗をかいたり何かをこぼして汚してしまったりして服が汚れてしまったときのために、替えの服を2枚くらいは入れておきましょう。着替える際に汗をふくためのタオルも忘れずに。

雑巾

本格的な引っ越しの前に掃除ができればいいのですが、家具を搬入する前にできれば拭き掃除をしたほうが気持ちよく新生活のスタートを切ることができます。新築の家でも細かいおがくずなどが残っている場合もあるので、雑巾は複数枚用意しておきましょう。別に掃除機がなくても、固く絞った濡れ雑巾で一通りの掃除はできます。

トイレットペーパーと石鹸

意外と盲点です。いざトイレにいきたくなったら紙がないなんてことになったら情けなくなります。勝手がわからない町ならコンビニやドラッグストアがどこにあるかもわからないかもしれません。トイレに行ったら当然石鹸で手は洗いたいですよね?

カーテンと照明

引っ越し作業が夜になるなら、絶対に必要です。暗くなる前に照明を取り付けましょう。また、カーテンがないと照明をつけた部屋の中は外から丸見えです。特に女性の一人暮らしの場合はいきなりいやな思いをすることになるので、何はなくてもカーテンはつけましょう。

その他、持病の薬や万一スマホの電池が切れた場合のモバイルバッテリー、現金、貴重品などは必ず自分自身で持ち歩きましょう。新居について「あれがないこれがない」と疲れているところに大騒ぎしなくていいように、荷解きのことを考えて荷造りをするのが究極のコツです。

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