学割パックを使った引っ越しの特徴と料金

大学や専門学校の進学やキャンパスの移動による引っ越しをする学生のために、引っ越し業者では「学割パック」という引っ越しプランを提供しているところがあります。通学のために実家を離れて一人暮らしをするとなると、引っ越し先までの距離もそれなりに遠く、引っ越しも相当の費用がかかります。

そんな将来ある学生のための格安引っ越しプランがあるなら利用しない手はありません。どんなサービス内容でどの程度安くなるのか見ていきましょう。

学割パックの特徴と料金相場

学割パックは何も入学時にだけ利用できるサービスではありません。卒業して帰郷する際にも、就職して別の土地に引っ越す場合でも利用できるお得なサービスです。

特徴

学生の引っ越しが多くなる3月から4月上旬は、ちょうど就職や入学、転勤や新築のために全国的に引っ越しが一番多くなるシーズンと重なります。そのため通常時の引っ越し料金と比べると、この時期だけは料金が1.5倍から2倍以上にも高騰します。

いくらでも引っ越しの需要があるため、この時期は各種の割引サービスや格安引っ越しプランを受け付けない業者も増えます。そんな時期に格安で引っ越せる「学割パック」は、地元を離れてこれから一人暮らしをする学生にとってかなりお得なサービスです。

訪問見積もり不要

学生が一人暮らしを始める場合は、まだ生活必需品が完璧に揃っていないことも多く、家電などを購入するにしても引っ越し先の近くの店舗で買って配送してもらうことになります。また、卒業して実家に戻る場合も、不用な家電などは現地で処分することが多いです。

そのため全般的に運ぶ荷物が少ないことから、電話やインターネットを通じて移動先と荷物量を伝えるだけで引っ越しの見積もり料金を出すことができます。わざわざ訪問して荷物を下見する必要がないため、そのための人件費を削減できることで料金が安くできるのでしょう。

ただし、ピアノ、分解が必要な家具、大型家具、大型家電など、運びたい家財の内容によっては下見が必要な場合があります。

利用者は学生に限る

通勤定期でも学生だからこその特別な割引なので、引っ越しの学割も学生限定のサービスプランです。申し込む際に学校名を聞かれたり、学生証の提示を求められたりする場合があります。

プレゼントや特典がつくことがある

「学割パック」利用者全員にカーテンをプレゼントするところがあります。ともすると家具や家電ばかりに目が向きがちで、カーテンを用意することをすっかり忘れていたということもあるため、気の利いたサービスですね。無難な無地の4色のカラーから選べるため、男女問わずインテリアに合わせて選ぶことができます。

インターネット回線を同時に申し込むことでさらに割引になったり、早めに申し込むと割引になったりする特典をつけている業者もあります。

料金相場

学割パックの料金の一例を紹介します。相模原市から東京都渋谷区に引っ越した場合、一般の料金は26,500円程度のところ、学割パックを使うと20,000円以内に抑えられる業者があります。

また、荷物量が少ない場合、京都から東京の引っ越しで、一般の料金では50,000円以上かかるところ、学割パックだと30,000円程度という実績もあります。移動距離が近くても荷物量がそれなりに多いと、一般料金に比べてあまり割安感がない場合もあるため、いかに荷物量を少なく抑えられるかがカギになるようです。

学割パックの注意点

自分は荷物が少ないから学割パック一択と考えて、他の業者の割引プランを見ようともしないのはもったいないです。自分では学割パックでいけるだろうと思っていたのに、実は適用できずに一般料金の扱いになってしまったということも実際にはあるようです。

学割パック以外の選択肢も

荷物が少ないほど引っ越し料金が安くなるのは確かですが、極端な話、ダンボール数個程度に収まるなら、ゆうパックや宅配便を使う手もあります。学生だから学割パックを利用するのが一番お得とは限らないこともあるため気を付けましょう。

また、学割パックは他の割引と併用できないこともあるため、条件によっては単身引っ越しプランに他の割引サービスを併用するか、決められたカーゴに積む定額制単身パックのほうが安くなる場合もあります。

大学で扱っている生協提携の引っ越し業者では、特に学割パックと銘打っていなくても学生のための割引サービスや特典をつけている場合がありますので確認してみましょう。

複数の業者の料金を比較すること

荷物が多くて学割パックで収まりそうにない場合は、やはり下見に来てもらい実際に運ぶ荷物を直接見てもらって引っ越し料金を算出してもらう方が確実です。その上で、少しでも安く引っ越しするためには、学割パックにこだわらず、さまざまな引っ越し業者のプランの中から最安値で運んでもらえるものを提案してもらう必要があります。

その際に便利なのが引っ越しの無料一括見積もりサービスです。このサービスを利用すれば、多くの引っ越し業者の概算見積もりを一括して申し込めます。ただし、そんなに幾つも連絡が来ても困るという人は、サイトによってあらかじめ業者を指定できたり、見積もりを依頼する業者の数が決められたり、中には電話番号の入力不要のところもあります。

特記事項や自由入力欄に「連絡はメールのみ」「電話連絡は何時まで」などのように、ひと言付け足しておいても良いでしょう。

また、引っ越し日を指定せずに「何日から何日の間で、一番安くなる日にお願いします」としておけば、引っ越し業者が忙しくない日に安い引っ越しができるはずです。まずは複数社の見積もりを取り、サービス内容等をよく比較してみましょう。

料金だけでなく、無料ダンボールサービスや時間おまかせ便は30%割引など、それぞれのサービスを加味した上で総合的に判断することをおすすめします。

まとめ

学割パックは確かに学生に特化したとてもお得な引っ越しプランです。学生のうちはその特典をフルに利用してほしいと思います。ただし、条件次第では学割パックを使えない場合や、学割パックのない引っ越し業者のほうがもっと安い料金になることもあります。

自家用車で小さいものだけ運んで、大きめの家具だけを引っ越し業者に任せたり、宅配便を利用したりする方法もあります。荷物が少なく小さい家具がほとんどなら引っ越し方法の選択肢は、いろいろなパターンが考えられます。それぞれに試算をしてみて自分にあった引っ越し方法を選びましょう。