引っ越し業者と便利屋を比較するとどっちがおすすめ?

単身者で荷物が少ないから、引っ越し業者に頼むよりも便利屋に頼んだ方がいいかも? こんな場合、実際にはどうなのかを調べてみました。

引っ越し業者と便利屋の基本的な違いを知る

便利屋って、その名前のとおりになんでもやってくれます。だから、引っ越しもOKだろうと考えてしまいます。

しかし、引っ越し業者と便利屋には、法的根拠に基づく基本的な違いがあることを知っておきましょう。

引っ越し業者は、まず法的に運送業者の認可を取っていないと、法的には違法であるということがあります。

便利屋がこの法的根拠をクリアーしていれば、それなりなのですが、まず個人営業の場合、法的根拠をクリアーしているケースはほとんどありません。

したがって、引っ越しの時に車を使って荷物を運び、その対価を得るという行為自体が違法ですし、承知で便利屋に引っ越しを依頼していたとなると、依頼者も罰せられるケースがあることを知っておきましょう。

法的なこと以外にもリスクはありますから、見ていいきましょう。

専門知識と技術がない

ほとんどの便利屋は、引っ越しに関しての専門的な知識や技術は持っていないです。

そのため、建物の壁やフローリングの床を、あらかじめ養生しないで、大きな家具や家電を運んでしまうケースがほとんどです。

この場合、家具や家電に傷をつけるのでしたら、まず自分と便利屋の話ですから話は早いです。

しかし、壁や床に傷をつけてしまうと、管理会社や大家さんとの折衝になります。余計な出費を強いられるケースもあります。

補償をしてくれないケースもある

便利屋の場合、損保会社が販売している「保険」に加入できないことが多いです。運送会社の認可を持っていないことや、引っ越し業者専門の保険だったりするので、加入できないからです。

そうなると、顧客の見ていないところでつけてしまった傷などは、知らん顔をされてしまうケースが出てきても、全く不思議はありません。

かなり高率なリスクを背負ってしまうことになります。

体力的に弱いケースがある

日ごろ引っ越し作業で鍛えられている、引っ越し業者のスタッフさんたちとは違って、便利屋の場合、体力的に弱いケースが多いと思ってください。

頼んだ便利屋が大学の柔道部やアメフト・ラグビー部の出身者が経営していて、引っ越しの時は後輩を呼んだ、などというケースは少ないです。ほとんど、漫画の世界で現実的ではありません。

特に階段を使った引っ越しの場合、重量物を落としてしまうなどのケースが考えられるので、かなり高いリスクになります。

やたらに時間がかかることもある

慣れがないので段取りが悪く、搬出・搬入には相当時間がかかるケースもあります。時間が押しているケースなどでは、拙いことが多いです。

そのため「時間当たり○○千円」というような契約だと、引っ越し業者を使うよりもかえって高くなってしまうこともあります。

便利屋を引っ越しに使ってはいけないのか?

法的根拠をクリアーしていなければ、基本的には使えません。ただし荷造りや荷解きなどを任せることは、問題ないでしょう。

しかし、こういった付帯作業も、引っ越し専門業者には専門スタッフがいますから、その人たちの方が慣れているので、安心して任せることができます。むろん、何かあった時の補償の面でも同様に安心です。

結論としては、便利屋に引っ越しを頼むことはNGだと思ってください。