石油ストーブや石油ファンヒーターを引っ越しで運ぶ際には、灯油を抜いてしまわなければなりません。
灯油は標準引越運行約款上「危険物」と指定され、引っ越し荷物として運ぶことができないからです。
石油ストーブから漏れだした灯油に、何らかの拍子で引火すれば、大事故につながります。
また引火しないまでも、漏れだした灯油で引っ越し荷物が汚れることもあります。
灯油の入った石油ストーブを誤って運んでしまい、灯油が漏れだして引っ越し荷物が汚れても、「本来運べないものを利用者が無断で運んだ」ということで、補償の対象外とされる可能性が高いです。
ここでは石油ストーブ/ファンヒーターの、灯油の抜き方についてまとめました。
引っ越し日までにできる限り使い切る
まず必要なのは、引っ越し日までに灯油をできる限り使い切ること。
余った灯油は、処分しなければなりませんので、もったいないです。
そのためには、まず1日に使う灯油の量がどのくらいになるのかを、把握することが必要です。
石油ストーブ/ファンヒーターに灯油を満タンに入れたあと、それが何日でなくなるのかを記録して、1日の使用量を調べましょう。
その上で、引っ越しの1〜2ヶ月前から灯油の購入を計画的におこない、引っ越し日までに必要な量以上の灯油を購入しないようにしましょう。
また引っ越しの前日までに、石油ストーブ/ファンヒーターに入っている灯油を、できる限り使い切ることができるよう、給油の量も調整しましょう。
残ってしまった灯油はガソリンスタンドで処分
それでも灯油が残ってしまった場合には、ガソリンスタンドで処分します。
ガソリンスタンドでは、多くは有料で、灯油を処分してくれます。
石油ストーブ/ファンヒータのタンクに残った灯油は、ポリタンクなど別の容器に移したうえでガソリンスタンドに持ち込みます。
タンクの灯油を移し替える際には、ペットボトルの上部を切り取り、使い捨てのジョウゴを作ると便利です。
本体内の灯油は空焚きで完全に抜き取ろう
タンクの灯油を空にしても、本体のなかにはまだ灯油が残っていることがあります。
これも完全に抜き取ってしまわなければなりません。
そのためには、空の給油タンクをセットして火をつけ、空焚きするのがおすすめです。
空焚きの火が自然に消えれば、本体内部の灯油は完全になくなっています。
梱包は引っ越し業者にまかせよう
石油ストーブ/ファンヒーターを梱包するには、万が一にも灯油が漏れ出さないよう、配慮しなくてはなりません。
そのためにはいくつかの工夫が必要となり、これはかなり面倒です。
ですので石油ストーブ/ファンヒーターの梱包は、引っ越し業者に任せるのがおすすめです。
石油ストーブ/ファンヒーターを梱包してもらえるかどうかは、訪問見積もりの際、営業マンに確認しておくようにしましょう。