引っ越しの荷造りで、ダンボールに入るものは自分で梱包できますが、大きな家具の梱包はどうしたらよいのだろうと悩む人も多いようです。
引っ越しを機に買い替えを検討したり、新居に置くスペースがなかったりして処分を検討する人もいるでしょう。そこで、引っ越しの際の大型家具の荷造りのしかたや、不用品として処分する方法を紹介します。
大型家具の荷造り
引っ越し業者に通常の引っ越しプランを依頼したのなら、ダンボールに入らない大型の家具をダンボールで無理矢理つなぎ合わせて覆ったり、毛布をかけて紐で縛ったりなどの梱包は一切必要ありません。かえって持ちづらく、滑って落として破損することもあるので、引っ越し業者の作業員に任せて大丈夫です。
ベッド
一番幅の狭いシングルベッドでも、ドアから出して廊下や階段を通して運ぶことが難しいため、通常は分解して運ぶことになります。下の引き出しやヘッドボードにある物は出してダンボールで荷造りする必要があります。
ダンボールに入らない長い物を収納している場合は、まとめて置いておきましょう。傷がつきそうなものはプチプチのシートで包んでおくとよいでしょう。布団袋は引っ越し業者が当日に持ってきてくれることが多いです。ベッドの上に敷きっぱなしにせず、布団袋に入る大きさに畳んでおきましょう。
ベッドを分解するときに邪魔にならないように、ダンボールなどはベッドから離れたところに積んで置くようにしましょう。ベッドを組み立てたときの取扱説明書があれば分かるように置いておくと万全です。ベッドマットレスのローテーションが気になる人は、頭の位置に養生テープなどで目印をつけておくといいですよ。
後はマットレスを濡れないようにビニールシートで覆って梱包してくれます。ベッドフレームは電動ドライバーで分解してコンパクトにしてから運んでもらえます。すべてを分解する場合もあれば、ドアから出して廊下や階段を無理なく通れる程度に分割してから出す場合もあり、状況によって対応は異なるでしょう。
机
机も引っ越し業者に任せておけば大丈夫です。ただし、棚や引き出しにある物はすべて荷造りして中身を空っぽにしておきます。デスクマットも丸めて紐で上下を結んでおくとよいでしょう。
子供の学習机は高さ調節してあるものは一番低くしてコンパクトにして運ぶことが多いです。新居では今までよりも1段階高くして使いたいと思うなら、作業員に一声かけてお願いしておくと良いですよ。
パソコンデスクなども印刷用紙やインクなどの消耗品やこまごまとしたものは全てダンボールに詰めておき、パソコン以外は空っぽにしておいてください。ケーブル類も自分で接続できる人はあらかじめ外しておきましょう。配線接続サービスを依頼している人は外さずにそのままにしておいてください。
デスクトップパソコンやプリンターは専用の資材に入れて安全に梱包してくれます。ノートパソコンは自分で運ぶのが望ましいですが、無理な場合はパソコンバッグがあればそれに入れておきパソコンデスクに載せておきましょう。必ず前日までにバックアップを取っておくことをお忘れなく。
パソコンデスク購入時の組み立て説明図や付属の工具などがあればわかるように置いておいてください。
タンス
洋服ダンスも整理ダンスも基本的には中身をすべて出して運びます。まれにタンスの中身はそのままで引き出しを外して運ぶ場合もあるようですが、余程トラックの荷台のスペースが余っている場合でないと難しいです。
ロッカーダンスのような軽い素材の洋服ダンスは、長くトラックで揺られて扉の開閉がしづらくなることがあります。洋服だけでなく空っぽのハンガーなども全て外して空っぽにしておきましょう。
着物が桐の小型のタンスや衣装ケースなどに入っていればそのままで良い場合が多いです。しかし、引っ越し業者では着物を包むたとう紙がちょうど入る大きさの専用のダンボールを用意しているところもあります。着物の枚数などに応じて相談してみてください。
空になったタンスは、引っ越し業者専用の厚手のキルティングや伸縮性のある保護カバーなどで傷がつかないように保護して運んでくれます。
大型家具の処分方法
事情で手放すことになった大型家具の処分方法を紹介します。自分にとってどんな方法が最善なのか考えてみましょう。
リサイクルショップに買い取ってもらう
大型のものは自分で運ぶのが難しいため出張買取を行っているリサイクルショップに引き取ってもらうと良いでしょう。ただし、大型の家具は店舗の展示スペースを大きく取るため、売りやすい商品かどうかを気にします。
同じような在庫がたくさんあるときは安い査定しか付かなかったり、買い取ってくれなかったりすることがあります。無料でも引き取ってもらえれば、お金を払って粗大ゴミに出すよりは得に処分できることになります。
粗大ゴミとして処分する
自治体に申し込み粗大ゴミとして処分する方法があります。自治体によって回収手数料は異なりますが、だいたい千円前後で回収してもらえることが多いようです。月ごとに回収日が決められているため、引っ越しまでに余裕を持って申し込むことが大切です。また、雨天時では延期となることがあるため注意しましょう。
自治体によって広めの通りまで運ぶ必要があったり、玄関の目の前に出しておくだけで良かったり、高齢者世帯の場合は作業員が部屋から運び出してくれたり、といろいろと対応が異なることがあります。
もし、引っ越しする日までに処分ができない場合や、処分する家具が多い場合、回収場所まで運ぶのが大変な場合は、不用品回収業者に依頼するのも1つの方法です。
回収業者の費用を無料で比較できる一括サイトがあるので、大型家具の処分で困っている人は、試してみるといいかもしれません。
引っ越し業者に処分してもらう
引っ越しプランの有料オプションサービスとして、不用品の回収を行っている業者があります。回収方法は、引っ越し当日に不用品と運びたい家財を同時に積んで、持って行ってもらえる場合や、他の回収専門トラックで持って行ってくれたり、通りかかった別のチームのトラックが運んでくれたり対応はそれぞれです。
ただし、引っ越しの訪問見積もりの際に、あらかじめ不用品をきっちりと分けておき、運ぶ荷物に含めないようにしてもらうことが大切です。大きな家具をいくつか減らすことによりトラックサイズが小さくなれば、その分引っ越し料金が安くなるためです。
フリマやオークションで
話題のフリマアプリやオークションサイトを利用する方法もあります。昨今は直接取りに来てもらうこともできるようで、今後引っ越すのなら現住所が知られても特に不都合はないかもしれません。
しかし、買い手が付かずに引っ越しまでに売れない場合は処分ができません。引っ越し業者に見積もりの家具リストから除外してあるのでは運んでもらえず、追加料金を払って運んでもらうことになるかもしれないため、あまり確実な方法とは言えません。また、引っ越し間際まで購入希望者の対応に追われるため、忙しいときにはおすすめできません。
大型家具に限らず大型家電もきちんと養生して運んでもらえるので心配には及びません。下手に自分でプチプチシートなどでぐるぐる巻きにするとかえって運びづらく、破れてしまうこともあります。家具の処分は使えるものならリサイクル、古くて使えないものは不用品と割り切って早めに処分するのがおすすめです。