友人や知人に手伝ってもらう時のお礼と注意すべきトラブル

引っ越し自体は引っ越し専門の業者に頼んだとしても、掃除や荷解き作業、カーテンの吊り下げや後片付けなど、細々とした作業を友人や知人に手伝ってもらう人もいるでしょう。重たい荷物を運んでもらうことはないとはいえ、貴重な時間を使って肉体労働してもらうからにはそれなりのお礼が必要です。

今回は、引っ越しを友人や知人に手伝ってもらった場合に、どのようなお礼が良いのか、その内容や金額の目安について紹介します。

友人や知人へのお礼は何がいいのか?

引っ越しのすべてを手伝ってもらうわけではないため、どのような形でお礼をすれば良いか悩む人もいるようです。困った時はお互い様、お礼なんていらないよと言われたとしても、感謝の言葉だけですませるわけにもいきません。労働に見合った何らかのお礼はした方が良いでしょう。前もって準備しておくことが望ましいです。

金額の目安は?

作業をしてもらった時間や労働量により一概には言えませんが、謝礼として現金を包む場合は学生の場合は3,000円から5,000円程度、社会人の場合は5,000円から1万円程度が目安です。

ほんの短時間ですんだ場合はもっと安くても良いですし、一人当たりの労働量を少なくするために何人かに頼んだという場合は、さらに一人当たりの謝礼を安く見積もっても大丈夫でしょう。

しかし、大の大人にほんの少額の現金をポチ袋などで渡すのは、かえって失礼になることもあります。それなら現金ではなく食事をご馳走するなどして感謝の気持ちを表すのもありでしょう。

昼食や夕食を用意しておく

午前中やお昼前後で終わるような短時間の引っ越しなら昼食をご馳走したり、夕方までかかるような引っ越しなら夕食を振る舞ってお礼代わりにしても良いでしょう。引っ越し先に近い飲食店を下調べして、予算にあった店をいくつか調べておいてください。引っ越しの終了の時間がはっきりと読めない場合は予約をしない方が無難です。

よくあるトラブル

引っ越し作業の手伝いを友人や知人に頼んだ場合、少なからずトラブルが生じてしまうことがあります。何もなく無事に終わるのが一番ですが、もしトラブルが起きても感情的にならずに冷静に対処するように心がけましょう。その後の友人関係にヒビが入ってしまわないとも限りません。

荷物の破損

引っ越し業者に運搬を頼んだ荷物は、仮に破損があった場合は引っ越し業者が加入する保険で弁償されることがほとんどです。しかし、友人や知人が誤って壊してしまったものに対しては、引っ越し業者に弁償してもらえず、自分たちで対処することになります。

それがもし高価なものだったとしても、善意で手伝ってくれた友人や知人を責めることはできません。そのようなリスクがあることを覚悟しておきましょう。もしくは、あらかじめ手伝ってもらう範囲を伝えて、支障のない程度の作業を手伝ってもらうなど対策をしておきましょう。

予定していた人員が集まらない

あらかじめ声をかけて引っ越し当日のお手伝いを頼んでいても、都合が悪くなって来てもらえない場合もあるかもしれません。引っ越し業者におおかたの作業をやってもらえる場合は良いですが、自力引っ越しなどで全てを自分達で賄わなければならないような時に、人が集まらなかったらお手上げです。

そのようなことを見越した上で、確実に来てもらえる人に頼むか、予定人数より少し余分に声をかけておくなどしたほうが安心です。

トラブルを回避するために

引っ越しは業者との打ち合わせや指示、ガス会社や不動産管理会社との立会確認、近隣との挨拶など、家主が諸々の対応をしなければならず、慣れないことで右往左往してしまうかもしれません。その間にもあちこちに目を配り、友人や知人に気を使ったり、本人でなければわからないこともあり、何かと忙しい思いをすることになるでしょう。

その際にもトラブルのないよう、引っ越しが無事にすむように進める必要があります。

作業時の注意事項をしっかり伝達する

引っ越し当日は何かと忙しく、全体を見てその都度的確な指示が出せるかわかりません。どこかで呼ばれたりするとそちらの対応に追われて、他がお留守になってしまうこともあります。

手伝う気満々で来ているのに、本人が他の対応であまりにも忙しいため、声をかけるタイミングを見計らっているのかもしれません。そんな状態ではせっかく来てもらったのに時間が無駄になってしまいます。

そんなことがないようにあらかじめ友人や知人に引っ越しの流れを説明して、当日に手伝ってもらいたいことをはっきりと伝えておくと良いでしょう。大体の場合、家具の設置場所や質問などで引っ越し業者は家主のあなたでなければ相談できません。そのため本来は指示を出す人があちこちに動き回ることは本来は望ましくありません。

業者が大声を出して依頼主を探し回るのでは、それこそ時間の無駄になってしまい作業が滞ってしまいます。引っ越し当日までに、家具や電化製品のレイアウトを書いた図を大きくコピーして、各部屋のドアに貼っておくなどして迷わず作業ができるようにしておくべきです。

また友人や知人には引っ越し当日のその場で事細かに指示をするのは避けて、事前に注意事項など説明して疑問点を解決しておいてください。扱いの難しいものは自分で後でやることにして、大まかな説明でなんとかなる程度の作業をお願いするようにしましょう。

後で大幅に手直しをするようなことになってしまっては、かえって失礼にあたるからです。お願いしたからには信頼して任せるべきでしょう。

前日に確認

引っ越し当日になって手伝いの予定をうっかり忘れていたということがないように、前日には「明日はよろしく」の確認の連絡を取るようにしましょう。できればメールや LINEですまさず、電話で口頭で感謝の気持ちを伝えた方がより丁寧です。

まとめ

旧居の掃除を手伝ってもらうにしろ、そこで自分は動かずに他の作業をして、友人や知人に全面的に掃除をしてもらうというようなことがないように気をつけてください。いくら親しい仲とはいっても感謝の気持ちを忘れずに、自分で汚した場所の掃除は自分も率先して動くのが礼儀です。

また、引っ越し業者が作業上で聞きたいことがあるときは、必ず自分を通してもらうように徹底しておいてください。それがトラブルを防ぐことにもつながります。