一人暮らしをする上で、家賃をどのくらいにするかは、よくよく考えなくてはなりません。
家賃が高くなればなるほど、一般的には利便性の高い地域や家に住めます。
でもあまりムリをし過ぎてしまい、家賃が払いきれなくなって生活が苦しくなっては、元も子もありません。
「家賃は収入の3分の1」は本当なの?
一般的な家賃の目安として、「手取り給料の3分の1」といわれます。
たしかに家賃が収入の3分の1を超えてしまうと、生活はとても苦しくなるので、この目安を上回らないことは必要です。
でも実際には、次に述べるような理由から、家賃は収入の「4分の1」くらいに抑えておいた方がいいです。
収入が低くなればなるほど残りのお金は少なくなる
「家賃は収入の3分の1」といっても、収入から家賃を差し引いた残りのお金は、収入によって異なります。
たとえば収入が20万円なら、家賃3分の1を引いた残りは14万円弱となります。
それにたいして収入が15万円なら、3分の1を引いた残りは10万円、収入が12万円なら、3分の1を引いた残りは8万円です。
固定費はそれほど変わらない
それに対して、家賃以外で生活にかかってくるお金は、人によってそれほど大きく変わるわけではありません。
生活するためには、次のようなお金が固定としてかかってきます。
- 電気・ガス・水道など光熱費 …10,000円くらい
- インターネット・携帯など通信費 …10,000円くらい
- NHK受信料・ケーブルテレビ …5,000円くらい
- 保険料 …5,000円くらい
- 食費 …40,000円くらい
- 日用品 …10,000円くらい
- 洋服・美容代 …20,000円くらい
以上を合計すれば、10万円。
これは人によって、それほど上下しないお金です。
これだけで、収入12万円の人が家賃に3分の1を支払っていたとしたら、赤字になってしまいます。
もちろん、生活のためにかかるお金は、上のものだけではありません。
交際費や医療費・飲み代などなどがかかることもあるでしょう。
貯金もしなくてはなりません。
さらに正社員ならかかってこない、住民税や年金積立金、健康保険料なども、フリーターや派遣社員ならかかってくることになります。
探せば便利で家賃が安い物件はある
建物の条件がまったくおなじでも、家賃が安い物件は、探せばかならず見つかります。
駅から10分以上
まず家賃は、駅からの距離が徒歩10分以内か、それを超えるかで大きく変わってくるものです。
徒歩12分の物件が、徒歩8分の物件と、1万〜2万円違ってくることも、よくあります。
でも駅から12分くらい歩くことは、それほど負担ではありませんよね?
急行停車駅の前後の駅
急行が停まる駅は、一般に家賃は高めです。
それにたいしてその前後の駅は、急行停車駅より2万〜3万円違ってくることもあります。
物件が安いエリアもある
またエリアとして、利便性はいいのに物件が安いところもあります。
実際の住環境も悪くないのに、イメージがぱっとしないために、住もうとする人が少ないからです。
東京23区内なら、足立区や葛飾区・練馬区・板橋区の、
北綾瀬・柴又・堀切菖蒲園・京成立石・武蔵関・西台・地下鉄成増
などが、家賃が安いエリアとして知られています。
23区から離れても利便性がよい場合もある
現在は私鉄と地下鉄が相互乗り入れをしているために、職場や学校の最寄り駅によっては、私鉄の沿線から乗り換えなしで行けることもあります。
その場合、23区を離れてしまえば、家賃は大幅に安くなります。
思い切って、私鉄の始発駅に住むのもおすすめ。
出勤時にはかならず座っていけますので、電車の車内で仮眠をとったり、読書をしたり、有意義に過ごせます。
家賃を切りつめた分は貯金をしよう
「住めば都」といいますから、多少利便性が悪い場所に引っ越しても、しばらくたてば慣れるものです。
ですから家賃はできるだけ切りつめて、自由になるお金をできるだけ増やすのがいいです。
家賃を切りつめた分の使いみちとして、やはりおすすめなのは「貯金」。
たとえば5万円の家賃を4万5千円に切りつめて、その分の5千円を貯金に回したとしましょう。
すると1年で6万円、5年で30万円の貯蓄ができることになります。
「ちりも積もれば山となる」といいますが、30万円は大きいですよね?