光熱費を節約するのは、一人暮らしにとっては大切なこと。
ガス代も、特に冬場などはけっこうな額になると思います。
ここではガス代を節約する方法についてまとめました。
特にプロパンガスの場合には、使用量を節約するだけでなく、大家さんやガス会社と交渉することで、料金を下げることができる場合もあります。
都市ガスとプロパンガスの違いは何?
都市ガスとは?
都市ガスは、地中に張りめぐらされたガス管によって供給されます。
公共料金となるために、公的に決められた基準によって料金が設定され、一般にプロパンガスより料金は安いです。
プロパンガスとは?
プロパンガスは、都市ガスの供給がない地域などで、ガスボンベによって供給します。
公共料金としてみなされていないため、販売するガス会社が自由に料金を設定できます。
プロパンガスの料金を安くする方法
プロパンガスは業者によって料金が大きく違う
プロパンガスは、業者が自由に料金を決められます。
そのため業者によって、料金にかなりの開きがある場合があります。
車を運転する人ならわかると思いますが、ガソリンの料金も、スタンドによって大きく違いますよね?
セルフは有人サービスのスタンドより安いですが、おなじセルフでも、スタンドの立地などによって違いがあります。
さらに高速道路のサービスエリアのスタンドは、一般道路沿いのスタンドとくらべ、倍くらいの料金になっていることもあります。
これはそのサービスエリアのスタンドが、利用者が他に選択肢がないことから足元を見て、「ぼったくり」に近いことをしているといえるかもしれません。
プロパンガスにも、ガソリンスタンドと全くおなじ事情があります。
場合によっては、おなじ地域内であるにもかかわらず、業者によって料金が倍ほども違うこともあります。
ただ一般には、これは「自由市場」ということになっています。
利用者はガス料金を比較して、安い業者を選べばよいというわけです。
集合住宅ではプロパンガス業者を選べない
ところがプロパンガスの業者を選べるのは、一戸建てに住んでいるから。
一人暮らしの人は、ほとんどがアパートやマンションなど、集合住宅に住んでいると思います。
集合住宅では、各部屋におなじ業者のプロパンガスが供給されます。
これを自分の部屋だけ変更するのは、実際問題としてはできません。
集合住宅のプロパンガス料金は高いことが多い
この「利用者が業者を選べない」ということから、高速道路のガソリンスタンドとおなじことが起こります。
集合住宅のプロパンガス料金は、一戸建ての家のプロパンガス料金にくらべ、割高であることが多いです。
プロパンガス業者を選べるのは、集合住宅の大家さんです。
もし大家さんが業者と癒着していたりなどすれば、業者が割高なガス料金を取っているのを、見て見ぬふりもできるわけです。
プロパンガス料金はかならず確認しよう
ですからプロパンガスの場合には、料金を毎月詳しくチェックしましょう。
割高な料金をとられていないか、はじめに確認することが大切です。
ガス代は、「基本料金」と「使用量に応じた料金(従量料金)」に分けられます。
まず基本料金が、1ヶ月2,000円以内なら、適切だと考えられます。
でも2,000円を超える場合は、割高になっているとみなせます。
次に従量料金は、1立方メートルあたりの料金に、実際の使用量をかけたものです。
この1立方メートルあたりの料金が500円以下なら、良心的。
でもそれを超えると割高ですし、1,000円などという場合には、「ぼったくり」だと言っていいです。
プロパンガス料金が割高の場合には料金交渉をしてみよう
ガス料金を節約するのは、それを使っている人にとっては切実です。
それでガスを、できるだけ使わないようにもするわけです。
でもそれ以前に、ガス料金自体が割高だったら、節約しても、料金は割高のまま……。
これを放っておくのは悔しいし、虚しいですよね?
「でも集合住宅だから、ガス会社を替えることはできない……」
そうあきらめてしまう前に、料金交渉をしてみましょう。
ダメ元で交渉してみると、料金が安くなることは実際によくあります。
料金交渉のやり方1 大家さんに対して
交渉は、まずは大家さんにしてみましょう。
ストレートに、「ガス代が高すぎるので、安いガス業者に替えてほしい」とお願いしてみます。
その際に、かならず「転居も検討している」ことをつけ加えましょう。
大家さんにとっては、入居者は大事なお客さんです。
いまは賃貸住宅が供給過剰の時代ですから、大家さんにとって入居者を失うことは、大問題です。
ガス業者を替えることは、大家さんにその意志さえあれば、問題なくできるはずです。
もし良心的な大家さんなら、前向きに検討してくれるはずだと思います。
大家さんは、プロパンガスの料金が高いことすら、認識していないことも多いです。
「プロパンガスセンター」に連絡すれば、安くて良心的なプロパンガス業者を紹介してもらえると、教えてあげましょう。
料金交渉のやり方2 プロパンガス業者に対して
大家さんがプロパンガス業者の変更を検討してくれなかった場合、今度はそれこそダメ元で、ガス業者に対して交渉しましょう。
「ガス料金を値下げしてくれ」とストレートに言うのがいいですが、その際に必ず、「団体交渉を検討している」と申し添えましょう。
「アパートの他の住人にも話をして、団体交渉をする用意がある」
「大家さんにも相談し、ガス会社の変更をお願いする」
ガス業者は、正直、集合住宅の利用者のことなど考えていません。
ガス業者は、あくまで大家さんの方を向いています。
ただし、こうして「団体交渉」を持ちだして来るのは、「めんどうなお客」であることは確かです。
ガス業者は、そのめんどうを避けようと考え、次のように持ちかけてくることがあります。
「お宅だけ、特別安くしておきますから、ほかの人には黙っておいてください……」
あとは、どこまで下げてもらうかの交渉です。
「10%下げてくれたらOK」など、自分なりの妥協点を決め、交渉にのぞみましょう。
ガスの使用量を減らす方法
プロパンガスの料金が割高であることがわかったら、以上の通り、交渉によって料金を下げられる場合があります。
でももう一方、支払っているガス代を抑えるためには、ガスの使用量を減らすことも大切です。
お風呂で使うガスの節約法
ガスは、大きく分けると「お風呂」と「キッチン」で使います。
このうち6割から、場合によっては8割が、お風呂で使われます。
なのでお風呂で使われるガスをいかに減らせるかは、ガス代を節約する上では大きな課題。
以下に、お風呂で使うガスを減らす方法をまとめました。
お風呂を沸かす際に必要なガスを減らす
まずガスは、バスタブに大量のお湯を張るために使われます。
なのでここで使われるガスをどれだけ減らせるかは、大きなポイント。
- 設定温度を低めにする
- 風呂おけに貯めるお湯の量を減らす
- 体を洗うのはシャワーではなく、お風呂のお湯を使う
などを心がけましょう。
17分以下ならシャワーがお得
シャワーを17分間出しっぱなしにすると、お風呂にお湯を張ったのと同じだけのガスを使います。
17分以下で済むならシャワー、それ以上かかるようならお風呂と、使い分けましょう。
シャワーに節水ヘッドを取り付ける
シャワーに節水ヘッドを取り付ければ、水だけでなくガスも節約できます。
風呂・シャワーに入る回数を減らす
別に毎日お風呂・シャワーに入る必要はありません。
2日〜3日に1回にすれば、ガス代はその分大幅に節約できます。
キッチンで使うガスの節約法
火が鍋からはみ出さないようにする
火が強すぎて鍋からはみ出してしまえば、はみ出した分の火は無駄になります。
火の強さは中火程度に加減しましょう。
調理の際にフタをする
お湯を沸かしたり煮込んだりする際には、かならず鍋にフタをしましょう。
ガスを節約できるとともに、調理時間も短くなります。
煮物より炒め物がガスは節約
煮物は水を使うため、それを温める分、ガスを余分に使います。
ガスを節約しようと思えば、炒め物がおすすめです。
揚げ物は家ではやらない
揚げ物は、油を熱し、温度を維持するために大量のガスを使います。
ガスの節約を考えるなら、揚げ物は家ではやらないのがおすすめです。